司法制度改革を学ぶ:ADR

ADRとはAlternative Dispute Resolutionの略称で、日本では裁判外紛争解決手続と言います。これは紛争状態にある当事者同士が当事者同士のみでの解決が難しいものの、裁判所で法律に委ねることが思わしくない場合に利用できる制度です。まずは当事者が利用したい旨を指定された機関に申し立て、それを受けて相手方が同意することで手続きが始まります。ただし双方の合意が条件となっているため、相手方が受け入れなければ手続きを進めることはできません。その後の流れは大きく三つに分けることができます。当事者同士の対話によってのみ解決を努める「あっせん」。第三者の介入により解決を努めるが、調停人による解決策を受け入れない選択が可能な「調停」。当事者同士が事前に第三者による仲裁を受けることに同意した上で行われる「仲裁」。いずれにしても民事訴訟と比べて手続きが簡単である、費用や時間が少なく済む、プライバシーが外部に漏れるリスクが無くなるといったメリットがあります。しかし、この制度は一般的にはあまり広く知られてはいないことや、公平性への不信感から紛争の問題解決に至らないケースがあるという問題があります。この制度をより身近なものとするために司法制度改革推進計画が立てられており、国民へこの制度の存在を広めるとともに内容の理解を促し、手続き機関へのアクセス強化やこの制度に務める人材育成に力を入れています。

コメントは受け付けていません。

最近の投稿