親権喪失とは

親には子を養育する権利と義務があり、これを親権といいます。昨今の児童虐待問題に見られるように、親が子供を適切に養育することができないときには、子供を保護する必要があります。しかし、親が親権を盾にして子供の引渡しを拒むなど、子供を保護するのに親権が障害となってしまうことがあるのです。親権喪失は親が子供に対する親権を完全に、しかも永久に失ってしまうことを指し、この場合には二度と親権が復活することはありません。児童虐待のような事例でも、親が一定期間ののちに更正し、健全な親子として再び暮らせるようになることもあります。ですので、親権喪失によって親子関係が完全に失われるのはいきすぎとの判断もあり、利用されにくい実情がありました。こうした状況を踏まえ、親権停止という制度が2011年に新設されました。親権停止は一時的に親権の行使を停止するもので、最長2年間親権を停止させることができます。また民法改正により、親が「子供の利益を著しく害する」ときに親権喪失が認められると明文化され、親権喪失および親権停止の請求権が本人と未成年後見人にも拡充されました。未成年後見人が個人から法人まで認められるようにもなり、子供を保護する環境が以前よりも整ってきています。

コメントは受け付けていません。

最近の投稿